Poem

未経験からのエンジニア転職を振り返って、本当に役に立った学習・行動をまとめる

明日で29歳になるのでこれを機に振り返る

大企業を捨て、業界未経験からのエンジニア転職

副題のとおりである。
一部上場のメーカーに勤務して5年目の私は、業界未経験からエンジニアへの転職を決めた。

周囲から見れば安泰と安定を捨て、リスクのある道へ踏み出すことは愚かしく見えるかもしれない。

そうした個人的な心情や事情については別の記事で書くことにして、今回は業界未経験からエンジニアに転職するときに本当に役に立った行動・学習について書いていこうと思う。

もし未経験でのエンジニア転職したい親友がいたら

俺様は天才だから未経験からでも転職できたぜヒャッハー!みたいなポジショントークになっても仕方がないので、もしこれからエンジニアに転職したい業界未経験の親友がいたとして、その彼にアドバイスするなら、という想定で書くことにする。

少し前に下のようなツイートをしたのだが、基本的にはここに書いている内容と重複する部分は多い。

改めてまとめるなら下記になるかと思う。

  • タイピングスピードを上げる
  • paizaのランクを上げる
  • 副業で簡単な案件を取ってくる
  • ブログ等での発信をする

タイピングスピード

タイピングそのものはコーディング能力に影響するわけでないが、ベースの部分を底上げして全体を効率化するという思想自体はわりと重要だと思っている。

というのも、タイピングすら一定の速度に到達できないくらいの探究心や忍耐力だと、どのみち厳しいのではないかと感じるからだ。

ここでは、寿司打でどんなに調子が悪くても1万円を切ることは絶対にない、というレベルが最低限かと思う。

ちなみに私は直近少し練習したので調子が悪くても1万4,000円を切るくらい。平均的には1万5,000円くらい。ベストは1万7,000円台である。

paizaのランク

paizaなどを始めとする競技プログラミングの問題は、

  • 問題文から要求仕様を正確に読み取り、
  • 短いコードの断片をミスなく正確に実装する

ということをより短時間で行う訓練になる。

そこには、文字列や配列の操作、四則演算・ループ処理などプログラミングの基礎的な断片をハンズオンで試せる環境が整っており、練習には最適である。

どうしても未経験からなにか制作物を作ろうとしても出来る範囲のことばかりをやってしまって、バカの壁にぶち当たる可能性が大いにある。

その点、競技プログラミングの問題ベースで演習を重ねることで、自分の知識とは関係なく求められるのものを実装し、バカの壁を突破することができる。

目安として、paizaのBランク程度はすぐに取得できるくらいでないとあまり適性は感じない。

ちなみに私はSランクまで取得したが、Sランクは問題による難易度の差がすさまじいので、Aランクがあれば万々歳だろう。

副業での案件獲得

未経験だなんだと言われるくらいなら、サッサと自力で案件を取ってしまうほうが手っ取り早いし、簡単である。

もちろん本職のエンジニアが獲得するような高単価かつ高スキルが求められる案件を獲得することは非常に困難だが、非ITの業界の人達からみればpaizaのBランクですらITスキルとしてはかなり高レベルであるということに注目すべきだ。

すなわち、およそITとは縁のない層を顧客にするならば、本職エンジニアほどのスキルを必要としない低単価の案件はむしろ獲得しやすいといえる。

というのも、スキルのある本職エンジニアが低単価案件で初心者狩りのようなことをするメリットはほぼないため、市場を絞れば鶏口牛後の戦略を取れるからである。

私は、Excel VBAによる業務ツールやPythonによるスクレイピングツール制作をやってきたが、paizaのBランク程度の実力があれば正社員をしながらでも月に5万円くらいなら余裕で売り上げることが出来るだろう。

そして、その難易度にくらべて「実際に副業で案件を取ってます」という未経験者はかなり少ないように見える。他との差別化もでき、多少の経験を積むこともできるので非常にオススメの手段である。

ブログ等による情報発信

文章力や主体的な発信を継続する力をアピールすることができるため、オススメだ。

私はこのブログのように、Reactベースの静的サイトジェネレーターであるGatsbyをTypeScriptで利用しブログを作りNetlify経由でデプロイしている。

その前はWordPressでブログを作っていたが、エンジニアたるものMarkdownで記事を書いたほうがQiitaやZennへの可搬性も高まるので、そこまでおすすめしない。

それに加えて私の場合は、noteにも投稿してコンテストで受賞したり、アフィリエイトで半期15万円くらい報酬を得たり、こまごまと定量的な実績を得てきた。

こういった実績も発信活動あっての物種なので、主体的にアクションを取っていける人材であるというアピールには非常に効果的だと感じる。

ただし、投稿するなら日本語はちゃんとしたほうがいい。特に、主述が不一致だったり、助詞の使い方がおかしい日本語を書いているようだとむしろマイナス評価になってしまうと思われる。

最後に

他にも面接での答弁において当然守るべき鉄則のようなものもあるのだが、最低限、未経験から何かを新しくやろうというのであれば上記くらいは主体的に取り組んでみて、それでもなおモチベーションや適性を感じるのであればコミットするというほうが自分のためにもなると思う。

とくに、メーカー総合職のように一定の庶務能力とコミュ力だけでなんとかなる仕事とは違い、エンジニアはどうしても専門的な知識あってこその職務だと思われるので、適性やカルチャーフィットはことさら重要なポイントだ。